週末、主人の仕事を待つ間の暇つぶしで観てきた。
新宿ピカデリーで観たんだけど、映画の舞台が渋谷とか新宿だったので、何だか映画の中にトリップしたような不思議な感覚がとても心地よくて良かった。
映画の冒頭のセリフに心を射抜かれたような気分になったんだけど、原作が詩集とのこと、ストンと腑に落ちた。
母親が死んで捨てられた悲しみを昇華できずに居るヒロイン美香は恋愛をしてもどうせ最後には捨てられる、と言い、恋愛なんて誰かの元彼と元彼女が性懲りもなくくっついたり離れたりしているだけ、と言いながらもどこかで愛を求めているように思える。
正直、可愛くない女だ。
一般的にはめんどくさい女だ。
だけど、必死で心の中に棲みつく不安を殺して今を生きている、物分かりの良いふりをして人一倍傷ついている、それが可愛いとも思う。
そんな彼女と慎二の出会いのシーンが好きだ。
一言も言葉を交わさなくても、お互いが特別な存在だと、同じ孤独と不安を抱えているって分かる。
恋愛映画なのに、その後も甘い言葉を交わさない。
お互いが恋や愛で結びついた関係だと気づかないし認めたくないのかも知れない。
ストーリーの後半で二人は互いに他の人から愛を語られるけれど、むしろそれが薄っぺらくてとても滑稽なものに思える。
本当に求め合っている魂なら、お互いに目を見ただけで分かる、そういうことなのかも知れない。
映画中に出てくるルミネの広告もまた目を引く。
いちいち凝っていてどのシーンも心に残る。
だからこそ、慎二が美香に送ったメールのたった一言の威力。
潔いなぁ、と思ったし、我慢できずに零れてしまった切なさが襲ってきて胸が苦しくなる。
デートに誘うとき、好意があることを隠して、言い訳がましく美味しいお店があるから行こうよ、だとか、言ったりするけど、そうじゃない。誘うのは、ご飯が食べたい訳でも、遊びに行きたい訳でも無い。連絡する理由はたったひとつでしょ。
「会いたい」
それだけなのかも知れない。
新宿ピカデリーで観たんだけど、映画の舞台が渋谷とか新宿だったので、何だか映画の中にトリップしたような不思議な感覚がとても心地よくて良かった。
都会を好きになった瞬間、自殺したようなものだよ。
塗った爪の色を、きみの体の内側に
探したってみつかりやしない。
夜空はいつでも最高密度の青色だ。
誰も愛さない間、きみはきっと世界を嫌いでいい。
そしてだからこそ、この星に、恋愛なんてものはない。
(詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』より「青色の詩」)
映画の冒頭のセリフに心を射抜かれたような気分になったんだけど、原作が詩集とのこと、ストンと腑に落ちた。
母親が死んで捨てられた悲しみを昇華できずに居るヒロイン美香は恋愛をしてもどうせ最後には捨てられる、と言い、恋愛なんて誰かの元彼と元彼女が性懲りもなくくっついたり離れたりしているだけ、と言いながらもどこかで愛を求めているように思える。
正直、可愛くない女だ。
一般的にはめんどくさい女だ。
だけど、必死で心の中に棲みつく不安を殺して今を生きている、物分かりの良いふりをして人一倍傷ついている、それが可愛いとも思う。
そんな彼女と慎二の出会いのシーンが好きだ。
一言も言葉を交わさなくても、お互いが特別な存在だと、同じ孤独と不安を抱えているって分かる。
恋愛映画なのに、その後も甘い言葉を交わさない。
お互いが恋や愛で結びついた関係だと気づかないし認めたくないのかも知れない。
ストーリーの後半で二人は互いに他の人から愛を語られるけれど、むしろそれが薄っぺらくてとても滑稽なものに思える。
本当に求め合っている魂なら、お互いに目を見ただけで分かる、そういうことなのかも知れない。
映画中に出てくるルミネの広告もまた目を引く。
いちいち凝っていてどのシーンも心に残る。
言葉に頼りすぎると— ルミネ広告bot (@LUMINEbot) 2017年6月14日
退屈な女になっていくpic.twitter.com/jBszst8K5g
だからこそ、慎二が美香に送ったメールのたった一言の威力。
潔いなぁ、と思ったし、我慢できずに零れてしまった切なさが襲ってきて胸が苦しくなる。
デートに誘うとき、好意があることを隠して、言い訳がましく美味しいお店があるから行こうよ、だとか、言ったりするけど、そうじゃない。誘うのは、ご飯が食べたい訳でも、遊びに行きたい訳でも無い。連絡する理由はたったひとつでしょ。
「会いたい」
それだけなのかも知れない。
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